鍵山秀三郎師の著書の中に「意味の無い統計資料」というのがあります。『鍵山秀三郎「一日一話」』(PHP研究所)沢山の予算と時間を使って資料を作成しても何の解決にもならないというものです。
先日の省庁の統計で「読書離れが深刻」「体力低下著しい」という報道がされてます。今に始まったことではないでしょう。改革という名の「入試制度」や「カリキュラム」をいじり倒して現在があります。
大人が体を張って子ども達に接しない姿がそこにあります。忙しいけど音読を聞いてあげる。面倒くさくてクタクタだけど一緒にキャッチボールする。邪魔で仕方ないけど一緒に掃除する。
手前味噌ですが、そう心がけて2人の子どもを育てました。人様のご家庭にそう助言するので、うちの子で実験です。
尊敬する京都の「お山の幼稚園」「山の学校」校長の山下太郎先生の今年2月の通信です。是非ご一読ください。
”競争としての学びの蔓延は、中高生の「本離れ」や「読書力の低下」を促して久しい。競争をあおるほど、教科書さえ正確に読めない生徒が量産されるようである。じっさい入試で正解をすばやく導くには「こうすればよい」、「ああすればよい」といったノウハウが一人歩きし、いわばパン食い競争のような態度で日本文を「噛まずに飲み込む」生徒たちが後を絶たない。”
藤野が正教員の時、20年に渡り、学校の説明会や保護者会、講演などで話してきました。「テスト前に詰め込んでテストで吐き出して終わり。学びは早食い競争ではありません。」
この話は、大人には人気ありません。しかし、生徒は本気で聞きます。事実この話に共感された親子は入学されます。
「数樂の会」「元氣の里」で名著『お山の幼稚園で育つ』(山下太郎著)を販売してますが、手に取る方は少ないです。教育批判は誰でもしますが、自ら学ぶ方は少ないです。
これが実感です。
「読書は心の栄養」という言葉は聞いたことがあると思います。サプリメントは全盛ですが、心の栄養はスカスカなのかもしれません。
「三つ子の魂百まで」より虐待と待機児童が問題視される世の中です。
倒れるまで、時代に逆行し続けます。
今年最後の授業は「春分の日」「秋分の日」はどうして祝日なの?でした。受験間近の数学の授業です。
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